福祉専門学校で学ぶこと
それでは介護ヘルパーになるための専門学校では、具体的にどのような内容を勉強するのでしょうか。
まず基本的なことですが、基礎知識のフォローアップです。
わからないことを親切丁寧に教えてくれるのが、専門学校の魅力ですね。
そして介護ヘルパーとして最も大切なことである、介護を受ける側の心理面の知識です。
普段かかわりのない人には、全くわからない「介護される人の気持ち」なども勉強します。
どのような態度で接したら良いのか、本来ならば経験から学ぶようなことですが、きちんと専門学校では教えてくれます。
あとは実践的な内容がほとんどですが、私たちが日頃経験しないようなことばかりなので、やはりわからないことをきちんと教えてくれます。
細かく、寝具の整え方や、体の不自由な人のための、寝たままの人への様々な配慮など。その他体位の交換などです。
衣類の着脱など、子供相手ではなく、大きな大人相手なので最初は戸惑ってしまうでしょう。
そのため実践の訓練が重要となってくるのです。
力の入れ具合も勉強できます。
あとは食事の介助などです。大人に食べさせるというのは自分の子供に食べさせるのと訳が違います。
これも実践から学ぶことが多いようです。
そして一番力のいる仕事となるのが、排泄の介護、入浴の介護、介助です。
女性は力がいるので大変ですが、慣れればコツがつかめるようです。
そして病院に連れて行くなど、介護ヘルパーの仕事は様々です。体の不自由な人のために、車椅子の操作方法も学びます。
介護者を車椅子へ移動させたり、歩行の介助の仕方も勉強します。
介護ヘルパーを目指す
介護ヘルパーになるためには専門学校に通って本格的に勉強するといったこともできます。
時間とお金に余裕のある人ならばぜひ専門学校で学ぶと良いでしょう。
みっちり2年間通うと、卒業後はある程度の知識と実践経験があるので、様々な分野で活躍できます。
有名な専門学校を例にとってみると、充実した施設を使っての「介護に役立つ本格的な実習」などと掲げているところもあります。
本気で介護ヘルパーを目指すならば、そんな大きな専門学校で学ぶのも良い経験でしょう。
テキストも充実しており、テキスト中心の学習で、必要な基礎知識を習得できるようです。
テキスト内容も時代に合わせていますし、学びやすいです。
そして大きな専門学校だと、施設が充実しています。
本番さながらの施設で学べるということはとてもよい環境です。
施設を使った実習をし、テキストにそって学べる有意義な時間となります。
そして専門学校によって様々な介護の現場と提携しているはずなので、そちらの現場施設で実体験もできます。
介護ヘルパーを目の当たりにしながら、今まで学んだことの総仕上げです。
現場を体験して、さらに学ぶことも多くなることでしょう。
そして専門学校各自で修了書も出ますので、卒業後はホームヘルパーとして働くことも可能です。
全く知識も経験もない人が学ぶには、専門学校は一からの丁寧な指導なのでお勧めです。
実際の現場と同じ、本格的な設備が整っていれば、講師も身に付くまでじっくり教えてくれるので助かりますね。
介護ヘルパーの分類
介護ヘルパーという職業名は一言で括られていますが、実際にはいくつかに分かれています。
訪問介護(ホームヘルパー)・特別養護老人ホームの寮母・デイサービス・グループホームなどで活躍している方もその仲間に入ります。
これらの仕事は介護へルパー1級、2級、介護福祉士などの資格があれば就くことができます。
訪問介護(ホームヘルパー)の仕事は、自宅に出向いて介護します。
介護者の生活にかかわるので、掃除や洗濯や食事を準備したりします。
買い物に行ってなければ、時間内で冷蔵庫にある材料から作らねばなりません。
1日に数件訪問介護の仕事が入っている場合は、大抵直行直帰のため、時間があけば自分の好きに時間が使えて便利です。
ただ、空き時間は給料に入らないので要注意です。
特別養護老人ホームの寮母の仕事ですが、こちらは少々気を使います。
訪問介護の場合は、自分ひとりで動くため、特別養護老人ホームほど煩わしい人間関係がありません。
しかしこちらはそうはいかず、女性的な職場での様々な人間関係に揉まれることが多くなります。
ですが、毎日同じことの繰り返しだったり、看護士が常駐していたりと、介護ヘルパーの勉強をするには非常に良い環境といえます。
デイサービスは、これを楽しみにしているお年よりもいるほどなのです。
ですから、いかにして楽しませることができるか、を考えて仕事しないといけなくなります。
遊びやイベントは難しすぎても簡単すぎてもいけません。
介護とは別に、そういった気配りも必要となってきます。
介護保険のしくみ
介護ヘルパーと言われる仕事の中でも、ホームヘルパーは近年需要も供給も増加傾向にあります。
介護保険に加入をし、いざ要介護認定を受けたとしても、実際に介護ヘルパーを頼むにも知識が全くないと困ります。
来てもらえる時間もさっぱりわからないですよね。介護保険の内容も知らない方も多数いらっしゃいます。
何時から何時まで来てもらえて、何時間の介護が可能なのか?も疑問です。
これは依頼する事業所によって違ってくるそうです。
24時間体制のところもありますが、通常は朝8時以降の18時までが多いかと思います。
それ以前や夜までになる場合は、割増料金が発生してくることも考えられますので気をつけましょう。
大抵は必要なケアが決まってくるので、その内容によって介護ヘルパーを依頼するといった形になっているようです。
お風呂だけをお願いしたいという方もみえますので、そうすれば1時間だけの依頼で済みます。
それを1日に1回、1時間~2時間、週に何回、などといった具合で決めていきます。
ホームヘルパーを依頼するにはお金も必要です。住む地区の自治体によって値段は違うかと思いますので調べてみましょう。
大抵は30分単位で値段が決まっています。主な介護内容は、体のお世話やオムツの交換、食事介助やお風呂介助のようです。
本人負担が1割の、9割が税金より支払われます。
この介護保険制度ができてから、実に依頼しやすくなり頼む人も多くなってきています。
例えば介護する人が眠ってしまっても料金は発生するので、結果的に起こしてケアすることになってしまいます。
家族が一緒に住んでいる場合は、お昼寝の時間などの調整も必要となってきます。
ホームヘルパーの仕事
介護ヘルパーの中でも、ホームヘルパーは自宅へ伺い介護をします。
生活のお手伝いをする、といったほうがわかりやすいでしょうか。
よくお手伝いさんと間違う方もいらっしゃいますが、基本的に家事を手伝うことは同じです。
しかし、様々な手助けも必要となってきます。
通院されている方なら、タクシーを手配し、車椅子の方ならタクシーの運転手さんと一緒に車に乗せ、病院まで連れて行きます。
その他買い物も頼まれ、必要であれば食事も作ります。
家族と一緒に住んでいる介護者の方ならば必要ないでしょう。
介護者とヘルパーが同姓の場合、お風呂の介護もすることがあります。
手足が不自由な方の場合、座ることさえできれば自宅のお風呂で入れます。
頭と体をシャワーで流す程度のお仕事となるでしょうが、介護者の希望にもよるところがあるようです。
大切なことは、介護者とヘルパーの信頼関係だと思います。
なにしろ自宅に他人を招きいれるのですから、最初は警戒していてもおかしくはありません。
次第に安心感を持ってもらい、少しずつ信頼されれば嬉しいことですね。
介護ヘルパーの基本としては、介護者宅での飲食は禁止としている事業主が多いです。
馴れ合いを防ぐためでしょう。
家族に勧められても断るのが原則です。
家族は、他人が家に入るということでかなり気を使います。
掃除をしに仕事をするはずが、わざわざ掃除をして出迎えるといったことも最初はあるでしょう。
ヘルパーの飲み物や食事に関しても気になることでしょう。
そこを上手く気を使わせないようにできると、一人前の介護ヘルパーとなるのでしょうね。