乳がんの抗がん剤治療 その2
乳がんの抗がん剤治療を続ける上で問題が浮上します。
乳がんに対して抗がん剤治療を続けていると、がん細胞が抵抗性を身につけてしまうのです。
ある特定の抗がん剤を使い続けた場合、がん細胞にこの抵抗性が出来ることにより、がんの症状は改善されません。
このケースは、結果、副作用だけが残るという事態になります。
ですから、がん細胞にまだ抵抗性が身に付いていない、初期の治療ほど、効果的治療であるということになりますね。
乳がんの抗がん剤治療には、単独使用ではなく、手術、またはホルモン療法、放射線治療と抗がん剤を組み合わせるケースがあります。
こうして複数の治療法を合わせる治療方法を集学的治療と言います。
例えば、手術後に抗がん剤治療をすることによって、外科手術では切除しきれなかったがん細胞を殺し、その再発を抑える目的で使われるのです。
抗がん剤や手術をそれぞれ単独で使う治療よりも、複数の治療法を合わせたほうが効果が期待できると言われています。
現在、日本で乳がん治療に使われている抗がん剤にはいくつかありますが、その薬剤の働きと副作用はどのようなものなのでしょうか?
まず乳がんの抗がん剤治療に使われる薬剤で「エンドキサン」というものがあります。
エンドキサンには注射薬、内服薬があります。
エンドキサンというものは、がん細胞のDNAを破壊する働きがあります。
白血球が減少する症状が副作用として出るほか、出血性膀胱炎、または脱毛、そして嘔吐などの症状が出る場合があります。
乳がんの抗がん剤治療 その1
乳がんの患者に抗がん剤治療を行う場合には、どんな点に気をつけなければならないでしょうか?
それは、抗がん剤の効果と副作用の双方をきちんと検討する必要があると言えます。
乳がんに対して抗がん剤治療という化学療法は、とても有効な治療法ですから、効果と副作用をきちんと理解し、治療に入りたいものです。
抗がん剤は、乳がんのがん細胞が増えることを抑えます。
また、がん細胞を死滅させ、乳がんの治療を行います。
この時、抗がん剤は正常な細胞にも、同じくダメージを与えてしまうため、それが副作用という形で症状が出ます。
ですが、現在では、この副作用を減らす薬剤が開発されていますので、昔よりも、抗がん剤治療の環境が整ったと言えるでしょう。
その点でも、抗がん剤治療はかつてのものより、安心かもしれません。
抗がん剤には日本で許可されている薬で数十種類あります。
その中から単独で選び出し投与するわけではありません。
複数を組み合わせての多剤療法が一般的です。
多剤療法というのは、複数の薬剤を使うことによって副作用を減らすことが出来き、症状が改善される効果があります。
お話したように、抗がん剤はがん細胞と正常細胞を攻撃してしまい、ダメージを与えます。
ですが、その後は正常な細胞の方が、がん細胞より早く回復するのです。
ですから、乳がんだけなく他の抗がん剤治療もそうですが、抗がん剤の投与に間を空けることがポイントになります。
投与間隔を空け、正常細胞の回復を待ちつつ、まだがん細胞にはダメージを受けた状態で、次の抗がん剤を投与し、がん細胞を攻撃するという治療法です。
100種類の抗がん剤
がんの中で、抗がん剤の種類が一番多いのは、乳がんに使う抗がん剤です。
それでは、日本の抗がん剤はどれくらいあるのでしょうか?
日本だけで言うと100種類近い数の抗がん剤があるのです。
すごい数ですよね!
そしてその中の30種類ほどが乳がんの抗がん剤となっています。
乳がんの治療といえば、昔からホルモン療法が主流でした。
ですが、近年になってからは、乳がんには主に抗がん剤治療が行われています。
乳がんでは進行したがん、再発したがんの治療に抗がん剤が使用されています。
乳がんは比較的、抗がん剤が効きやすいと言われているので効果も期待できるでしょう。
肺がんについてはどうでしょうか?
肺がんは外科手術をするケースも多いですが、抗がん剤治療も数多く行われています。
そもそも抗がん剤というものは化学物質を基にした薬剤であり、がん細胞のDNA合成を阻害し、そのがん細胞を死滅させます。
現在では、数多くの抗がん剤が発売、使用されています。
その中でも、肺がんに使われる抗がん剤は、白金製剤と抗がん剤をあわせて使う2剤併用療法が一般的とされています。
乳がん同様に、肺がんの抗がん剤も種類は結構あります。
乳がんの抗がん剤治療の次に、種類が多いのが肺がんの抗がん剤だと言うことです。
抗がん剤投与には2種類の方法があり、点滴で投与する点滴薬、そして服用する内服薬があります。
双方が同じくらい使われているのかと思えばそうではありません。
点滴薬のほうが効果が確実なので、化学療法としては抗がん剤を点滴で行うことが主流です。