ユーザー車検の安くすませる方法
年数がかなり経過して古くなっている車であったり、過去に事故を発生させたりした車などは目視だけではチェックすることができない要素もあります。
このチェック点検のタイミングで、専門業者に行くよう奨励している点検事項は、追々大変な思いをしたり、高額な費用がかかる要因になったりしますので、整備を済ませて、少しでも安心して車検を受けることができるように心がけてください。
もし、軽度な整備であるとき、例を挙げるとライトの照射向きやバランス等は、陸運局の近くに緊急整備のためのテスト場(専門業者)などがあり、そこで整備を依頼すれば安い費用で整備してもらうことが出来ますし、少しの時間があれば整備が完了することもあります。
また、問題ないと思っていたのにNGの判定が出てしまった場合も、まずサジを投げる前にこのテスト場(専門業者)で相談してみるのもいいことかと思われます。
またタイヤ店やカーショップが隣接して建っているときには、ものは試しでテスト的に車検を受けてみて、もしNGの判定になったときに整備してもらうことが可能となっています。
でも、必ずしも安価とは保証できませんので、まず良品を安く販売しているカーショップを探して、安くて良いと思ったものをはめておくといいでしょう。
「車検コースの受験方法」を先に勉強してから、事前チェックをすれば車検の基礎も習得することが可能になりますし、イメージトレーニングにもかなり重宝しています。
マフラーの点検方法
ユーザー車検を受ける前の点検の一つとして、マフラーの点検を説明します。
エンジンをスタートさせたときやアクセルをふかしたときに、特に改造しているはずではないのに、やけに音が大きく感じたり、またふかした時に異音や騒々しかったり、白煙を吹くときは気をつけてください。
マフラーの根元箇所に筒のような物がぶらさがっています。
その前後やマフラーの先の方までで、配管になぞるように手を近づけて空気が漏れていないかをチャックしてください。
このときに、エンジンをかけてあたたまっている状態の時は、マフラーが非常に熱くなっているので直に手でさわらないように注意しましょう。
また手袋をはめていると、チェックが正確にやりにくいので、必ず生の手で行ってください。
もし、間違いなくサビなどによって腐食し、空気が漏れているときは整備が必要です。
カーショップに行くと、マフラーパテ埋めのキットが販売されています。
比較的穴が小径のときは、パテだけでも十分に防ぐことが出来、車検も通過するはずです。
マフラーパテ埋めの使用方法は まずサンドペーパー等で穴のまわりをこすります。
パテに粘土状の液を噴出させ、凹凸がないように平らに塗って、少しずつ重ねながら塗っていきます。
マフラーのパテ埋めは、晴れていてパテが乾きやすい天気の下でパテ埋めを行ってください。
また、車検を受けるよりも何日か前に実施して、完全に乾いて穴が塞がっているかをチェックしてください。
パテ埋めをしても、マフラーの穴が大きかったり、マフラーが車の振動で強く揺れたりするときは、パテ埋めだけではカバーできない場合もあります。
また、年数が経過している車ほど、固定させているナット等が劣化しいる場合があり、部品を変えることが必須です。
ライトの点検方法
ユーザー車検を受ける前の点検の一つとして、ライトの点検を説明します。
スモールライトを点灯させ、フロントの左右とバックのテールランプが間違いなく点灯しているかチェックします。
ヘッド・ライトを点灯させ、フロントの左右が暗くても見えるようになるかチェックします。
この時に、バックのナンバーの電球が点灯しているかもチェックしてください。
センターに一つの電球のケースと、二つの球が左右についているケースがあります。
フォグランプが全て点灯しているかをチェックしてください。
ヘッド・ライトをアップにして付けます。
右ハンドルの車はややライト気味に、左ハンドルの車はレフト気味に強くライトが向くようになっています。
歩行者の安全のために、強く光を当てないように設計されているからだと言われています。
注意点
もし、前回車検を受けた時から今回の車検までに後ろからぶつかられる事故を経験していたり、前方部分のバンパーの修理をしたりしている車であることが判明している場合は、修理のプロセスの中でライトの向きがずれていることがあり、受験コースのライト廻りのテスターで判定NGが出る場合があります。
この対策は難しいですので、心配な方は車検場の受験コースに入る前に、前もって専門の人(ディーラーやカーショップ)にて点検してもらうことをお薦めします。
方向指示器を“右”に点滅させ、フロントとバックからチェックします。
方向指示器を“左”に点滅させ、フロントとバックからチェックします。
ハザード(三角マーク)を点滅させ、フロントとバックからチェックします。
ブレーキをかけて、シフトレバーRに切り替え、バックからバックランプがついているかチェックします。
ユーザー車検の心構え
車検は、車検証の有効期限が切れる(有効期間の満了する日)欄に記入されている月日の30日前あたりから検査を受けることが可能となっています。
近年はフロントガラスの上の方に貼り付けられているシールに有効満了日が記載されているものもあります。
注意点としては、30日より前に車検を受検してしまうと、次の車検の有効期限が短くなってしまいます。
これはとてももったいないことですよね。
また、逆に車検の有効期限を過ぎてしまうと、道路交通法的には公道を走行することはできなくなりますし、日数が大幅に超過してしまうと自賠責保険なども有効期限が切れてしまう場合があり、その場合は24ヵ月分ではなく25ヶ月分を支払わなくてはなりません。
したがって、車検の有効期限を十分に確認し、前もって準備を行うことが必要です。
車検の有効期限の終わるぎりぎりに車検を受けようとすることはとてもリスクを伴います。
急な仕事や体調悪化で、前もって予約はしていたにも関わらず、当日に行けなくなったなら、それだけの為に車検の有効期限が失効してしまいます。
また次の予約が、翌日に予約できるとは限りません。
季節によって(特に春)には7~10日以上も後になってしまうときがあります。
そういう場合は車検の有効期限切れの車となってしまいますので、道路交通法的に公道を走行することは違法となり、車を運転できなくなってしまいます。
また、車検を行った日に絶対に合格するとは言えません。
なにかしらの整備が必須になった場合も、もし受付を終了させていれば何日間か可能になるときもありますが、そうでない場合はやはり、公道を走行ことは違法行為になってしまいます。
気持ちの余裕を持って車検を受けるためにも、事前に計画を立てて行いましょう。
サスペンション,ショックアブソーバ
ユーザー車検の時に必要だと思われるサスペンション,ショックアブソーバのチェックを紹介します。
タイヤをはずしてホイールが設置されている場所の裏側を見ると、いくつものアーム・フレームやショックアブソーバ等で支えられています。
アーム・フレームやショックアブソーバの設置されている部分のナットなどがちゃんと締まっているかをチェックします。
ショックアブソーバは車の下だけでなく上(前の部分はエンジンルーム、後ろの部分はトランク)にも設置されている部分があるので、上側に設置されている箇所もチェックします。
検査場では先が鋭利になっているハンマーでナットにショックを与え、その音によって締まっているかチェックしますが、専門出に無い人ではそのチェックは出来ないので、一つずつメガネレンチやスパナなどでちゃんと締まっているかチェックしていきます。
車の種類によってアームの形、配置、設置箇所、設置方式などは違ってきますので、自分の車のサスペンションを十分に確認したうえで、全ての設置箇所で緩みがないかチェックしてください。
ショックアブソーバはタイヤを外した状態では、サスペンションが取り付けられた状態で確認できると思います。
まず外から目でチェックし、大きな損傷や亀裂がないかをチェックします。
また、サス(ばね)の内側にゴムで出来たダストブーツがあり、その裏側にピストンロッドが有るのがわかると思います。
そのピストンロッドの所から、オイルの漏れがないかをチェックします。
ダストブーツもしっかりとチェックします。
ダストブーツに亀裂が入っていたり破れたりしていると、埃や砂等の汚れピストンロッドにたまりやすくなり、その結果オイルシールが痛みオイル漏れの要因となります。
ブレーキ,ブレーキディスク,パッド
ユーザー車検の時に必要だと思われるブレーキのチェックを紹介します。
ブレーキをチェックする場合は、絶対に専用のガレージジャッキとウマを使って実施してください。
ジャッキで車を持ち上げ、必ずウマで車を固定してください。
また、持ち上げた逆側のタイヤには、必ず輪止めを使用してください。
まずはタイヤを外します。
ブレーキの前までは配管によってブレーキオイルの油圧が伝導され、上下等に動くようなキャリパーへはゴム製の配管でつながれています。
配管とホースの繋ぎ目や、ホースとキャリパーとの繋ぎ目等から漏れがないかチェックします。
また、ゴム製の物はどんどん劣化してきますので、亀裂が発生する場合があります。
ホースそのものから漏れてないか、亀裂等が無いかもチェックします
ディスクとパッドの間隔に対しては、うるさくない場所で窓を開けて車を少しだけ動かしてみましょう。
何かを引きずる音が聞こえなければ大丈夫です。
パッドの削れた具合はキャリパーに隙間がありますので、そこからパッドの残りをチェックします。
パッドの削りかすが付いているときは除去し、ライトなどで照らして確認します。
また、この時にチェックしたパッドの残りを、記録簿にメモしておきます。
また、パッドだけでなくディスク本体もパッドと接するところがだんだん磨耗していきます。
ディスクの周りに引っ掛かるような感触があるようであれば、ディーラーや整備工場などで変える必要があるか相談してください。
また、ディスクに亀裂が生じていないかも必ずチェックしてください。
燃料装置の点検
ユーザー車検の時に必要だと思われる燃料装置付近のチェックを紹介します。
燃料漏れに対しては、車の下だけでなく、ボンネットの中からもチェックします。
車の下からは燃料タンクの辺りをチェックします。
車の下回りを見るとわかるように、タンク下に配管やホースがありますので、繋ぎ目などから漏れがないか、亀裂などがないかをチェックします。
車の後ろの方からエンジンルームへは中に配管があり、外から見えない部分もありますが、下回りを強く損傷するような事がなければ、配管が損傷するような事はないのでしょう。
下回りに大きな故障箇所がある場合は、ディーラーや整備工場でチェックしてもらう事をお勧めします。
エンジンルームの中には燃料をろ過する為のフィルターが設置していますので、燃料系のホースや配管がわかりやすいと思います。
エンジンルームの中も同様に、配管とホースの繋ぎ目や、亀裂などをチェックします。
燃料漏れのチェックは目だけでなく、鼻によってもチェックします。
外観を見て漏れがなくても、ガソリンの臭いがするときは、目でわからない箇所からの漏れが懸念されます。
外観の検査ではチェックできない箇所からガソリンの漏れと思われる臭いがするようであれば、ディーラーや整備工場でチェックを受けてください。
私の経験では、以前乗っていた車ですが、過去に事故を起こしたことがある車でしたが、燃料タンクと給油口の間からガソリンが漏れていたという事もありました。
給油口ギリギリまでガソリンを入れると、ガソリンが漏れて滴り落ちていたことがありますので、念入りにチェックしましょう。
ユーザー車検のメリット・デメリット
ユーザー車検のメリットは、費用を安く抑えることができることと、自分の車に自分の時間と手間をかけることによって車に対する理解や安全に対する意識深まり愛着が増すことだと思います。
一方デメリットとしては、平日昼間に車検場まで行く時間を作らなくてはならないことと、自分で点検や整備を実施した場合には、他の誰かを責めることは不可能である(メーカーや工場の保証はない)ということです。
どのくらい費用が安く抑えられるか・・・。
ユーザー車検に最低限必要な費用は、税金に関する費用で、「重量税」「自賠責(強制保険)」それに「検査手数料」があり、おおよそですが2000ccの小型乗用車で67000円程度です。
自分自身だけでやらずに、車検を業者に依頼する際には「指定工場」に依頼する方法と、「ユーザー車検代行業者」に依頼する方法があります。
「指定工場」は多くの車販売業者(ディーラー)や自動車工場、大型のカー用品店や一部のガソリンスタンドなどで、たいていは車検と整備が一緒に含まれている形になっていることが多く、「車検、点検整備一式費用」と、さらに他に修理や整備が必要な箇所が見つかった場合には「別途整備、修理、部品費用」が加えられ、「法定費用」と足し合わせると車の状態にもよりますが、8万円ぐらいから10万円を超過することもあります。
「ユーザー車検代行業者」は、ユーザー車検を個人のかわりに代行してくれて、日常生活においては看板や広告をよく見かけます。
整備工場もあって整備を実施するときもありますが、その場合には整備費用がかかり、整備を依頼しない場合でも「法定費用」に加えて「車検代行手数料」として、10000円前後かかります。
ユーザー車検は、「税金に必要な費用」の他には、整備や交換に必要だった部品費用と車検場までの交通費と書類代(30円)以外はかかりません。
ユーザー車検とは
ユーザー車検とはその名の通り、自動車の所有者が車検場に自分の自動車を持ち込んで車検を受けることで、法の改正によって規制緩和のため受けやすくなったみたいです。
車検は車の運転にとって最低限必要なことをチェックするためのもので、必要な整備項目は当然ながら含まれますが、定期的な点検整備とは異なります。
「ブレーキ(適切に止まるか)」「タイヤ(溝が適正か)」「ライト類(間違いなくつくか)」「スピードメーター(正確かどうか)」「排気ガス」などは車検のチェック項目です。
しかし「エンジンオイル(適正か)」「ミッションオイル(交換は必要か)」「冷却水(適切な量か)」「ブレーキフルード」などは、定期点検の項目ですが、車検ではチェックされません。
よく車販売店などに車検を依頼すると、車検と共に点検整備も実施し、そのついでにいろいろな部品を交換されます。
その中には、走行距離や年数にもよりますが、常に点検していてまだ問題なければ、まだ交換する必要がないものもあったりします。
また、軽度な点検や整備なら、わざわざ車販売店に高額な費用をはらって頼まなくても、多少の知識と技術があれば、自分でできることも結構あります。
ユーザー車検は、点検整備、車検の全てを自分で実施することも当然できますが、整備の知識が無い場合には、部品交換が難しいものは専門家(整備工場など)に依頼し、簡単な点検・整備と車検を自分で実施するという方法もあります。