「玄米クッキーダイエット」の効果
玄米の栄養成分は、ほぼ米ぬかと同じです。違う点は、玄米は、白米の部分が残っているので、多くの「デンプン」が含まれていることです。「デンプンは太る」というイメージをもっている人も多いと思いますが、必ずしもそうとは言えません。
デンプンは、体の中で分解されると「ブドウ糖」に変わります。ブドウ糖は、私たちが活動するために必要となる、大切なエネルギー源です。そのために、摂りすぎなければ、体内に脂肪として蓄積されることはなく、熱エネルギーとなり、体外へ出ていくのです。
ダイエットだからと言って、全く炭水化物を摂らない人がいますが、そうすると、エネルギーが燃えないので、脂肪も燃焼しにくくなってしまします。カロリーの摂取量が減るので、一時的には体重が減るかもしれません。ところが、体は、わずかなエネルギー量で活動しなければならず、基礎代謝を下げようとするので、逆に太りやすくなってしまい、リバウンドすることになります。
玄米も炭水化物の仲間ですが、粒状であるために、消化・吸収されるのに時間がかかるので、急激に血糖値が上昇するのを防ぎ、インスリンの分泌を抑制します。インスリンは、糖類を脂肪に変えて、体内に蓄積させる作用をもつホルモンです。
したがって、インスリン分泌が少ない玄米は、太りにくい食品と言えるのです。そのため、玄米クッキーを作る場合は、早く消化してしまう細かい粉末状の玄米粉を使うのではなく、玄米をそのままミルサーなどで粗い粉末にして作りましょう。玄米クッキーの食べ方は、炭水化物が多めなので、2、3枚食事の前に食べて、主食を減らすようにしましょう。
「米ぬかクッキー」の効果
「米ぬか」とは、玄米を精米するときに出た、表皮と胚芽の茶色い部分のことです。この部分には、栄養素が豊富に含まれており、ダイエット効果が期待できる成分も含まれています。
まず挙げられる成分は、ビタミンBやB2、ナイアシンなどの「ビタミンB群」です。ビタミンB群は、炭水化物やタンパク質、そして脂質の代謝を促進し、細胞を活発にさせるので、血管、皮膚、内臓を若々しくする働きがあります。効率的にエネルギーの代謝を行い、太りにくい体をつくるために、大切なビタミンなのです。
さらに、米ぬかに含まれる「ビタミンE」は、活性酸素による害を抑制し、細胞の老化を予防したり、動脈硬化やガンなどを防いだりする作用があります。また、血液の循環を良くし、自律神経の作用を調整するので、冷え性や更年期障害を改善させる効果もあります。
また、米ぬかには、「食物繊維」が豊富に含まれています。食物繊維は、腸内環境を整えてくれる作用があり、便秘を改善したり、大腸ガンを予防したりするのに効果的です。ダイエットをしていると、食事の量が減るので、便秘になりやすくなります。便秘を悪化させると、体内に、腸内にある有毒物質が吸収されて、体調不良となったり、代謝が低下したりします。
ダイエットを考えている人で、便秘気味の人は、「米ぬかクッキー」がおすすめです、米ぬかに含まれる不溶性食物繊維は、消化に時間がかかり、水分を吸収すると大きく膨張します。そのため、米ぬかクッキーは、たっぷりの水分と一緒に食べれば、より満腹感が得られます。
「おからクッキーダイエット」の作り方
食物繊維がたっぷりで、毒素を排出する優れた効果のある「おからクッキー」25個分の作り方を紹介します。
1、ボウルに、マーガリン30gを入れて、泡立て器を使って、ふんわりと泡立てます。そこへ、てんさい糖20gを3回に分けてすり混ぜます。(てんさい糖の代わりに、ノンカロリーなどのダイエット甘味料を使用すれば、さらにカロリーを抑えることができます。)
2、卵1/2個分を溶きほぐして、1に2、3回に分けて加え、少しずつ混ぜ合わせていきます。さらに、おから50gを加えて混ぜ合わせます。
3、薄力粉100gとベーキングパウダー小さじ1をふるい合わせて2に加え、さっくりと混ぜ合わせます。しっかりと混ぜ合わせたら、生地をラップに包んで、冷蔵庫に入れて30分間冷やします。
4、30分経ったら、直径3cmの円形になるように形作って、170度に温めたオーブンで15分焼いたら、完成です。
それでは、おからクッキーの効果的な食べ方を紹介します。
1日のうち1食を、おからクッキーに置き換えて、水や牛乳、紅茶などの水分を、コップ2杯以上摂りながら、よく噛んで食べてください。おからの特性として、水分を一定の時間だけ溜め込むので、体重が一時的に増えることがありますが、時間が経つにつれて、体外に排出され、必ず体重は減っていきます。
おからクッキーは、腹持ちが良いので、朝食として食べるのがおすすめです。また、夕食として、早い時間におからクッキー食べた場合、お腹がすいてきてしまったら、コップ1杯の牛乳を飲むようにしてください。
「おからクッキー」の効果
「おから」は、大豆から豆乳を搾り出して、残った“かす”です。しかし、おからには、豆乳にはない優れた働きをもっています。それは、「食物繊維」による働きです。食物繊維は、食べ物を膨張させて、満足感を与えます。また、血糖値が急激に上昇するのを防ぐ効果もあります。
糖分を摂ると、体は糖分を分解して、エネルギーに変えていきます。ここで働くのが「インスリン」です。大量の糖分が一度に体内に入って、血糖値が急激に上がると、体は大量のインスリンを慌てて分泌しますが、追いつかずに分解できなかった糖分は、脂肪となって体内に貯蔵されてしまいます。しかも、血液中にも残り、中性脂肪を増やすことになります。
ところが、食物繊維と一緒に摂った場合は、糖分が吸収されるのを遅らせることができ、血糖値の上昇も遅くなります。そして、インスリンもゆっくりと分泌するようになり、脂肪増加を抑制できるというわけです。また、食物繊維には、大腸の善玉菌を増やして、毒素を排出させる作用もあります。
また、おからには、大豆に由来するタンパク質が、半分以上残っています。そのため、イソフラボンの効果も期待することができます。低カロリーで、肥満を防止する効果もバツグンです。
こんなに優れた効果のあるおからですが、食べ方のバリエーションがあまりなくて、毎日食べるのは難しいようです。そこで、おすすめなのが「おからクッキー」です。おからが苦手な人でも、食べやすいので、誰でも続けられます。
「ココアクッキー」と「バナナクッキー」の作り方
おいしいココアクッキーとバナナクッキーの作り方を紹介します。
まずは、ポリフェノール豊富なココアクッキー40個分の作り方です。このクッキーは、1枚約37kcalです。
1、無糖のココア粉末20gに、アーモンドオイル大さじ3(40g)を加えて、泡立て器で混ぜます。そして、三温糖20g、豆乳2/3カップ、塩小さじ1/4の順に入れて、混ぜ合わせます。
2、薄力粉100gとベーキングパウダー小さじ1を振るい合わせたら、1に加えて、ゴムべらでよく混ぜ合わせます。パフキヌアをお好みで加えます。
3、2を鉄板に流し入れて、180度に温めたオーブンで、20~25分間焼きます。こんがり焼き上がったら、2cm幅の棒状に切リ分けて、出来上がりです。
次は、朝食におすすめのバナナクッキー約20個分の作り方です。このクッキーは、1枚約39kcalです。
1、薄力粉100g、全粒強力粉50g、ベーキングパウダー大さじ1、塩小さじ1/4を、ボウルに振るい合わせます。
2、1の真ん中にくぼみを作り、そこへ冷やして固くなったマーガリン25gを入れ、手ですばやくすり混ぜて、よくなじませます。
3、バナナ1本を細かく切って2に加え、さらにプレーンヨーグルト40gと豆乳1/3カップを加えます。水1/3カップは、生地の様子を見ながら、少しずつ加えていきます。生地がしっかりとまとまれば、水が余っても構いません。
4、3をさっくりと混ぜて、暑さ2cmに伸ばし、好みの型で抜きます。180度に温めたオーブンで約15分焼いたら、完成です。
摂取カロリーを減らす「バナナクッキー」
消費カロリーよりも、摂取カロリーを減らせば、体重を減らすことができます。ところが、ただカロリーを減らすだけでは、基礎代謝が低下して、やせにくい体になってしまったり、やせたとしても、リバウンドを起こしやすくなったりします。さらに、生活習慣病を起こしてしまう場合もあります。成人女性の場合は、どんなに減らしても、1日の摂取カロリーは、最低でも1200kcal程度摂らないと危険です。
それでは、どのようにして、摂取カロリーを減らせば良いのでしょう。朝食を抜けば良いのでは、と考える人も多いかもしれませんが、朝食は、1日最初の活動エネルギー源となります。そのため、朝食を抜いてしまうと、午前中活発に動くことができなくなり、昼食後には、血糖値が急激に上がって、太りやすい体質になってしまいます。急に血糖値が上がると、エネルギーを脂肪に作り変えてしまうインスリンが分泌されます。
したがって、1日3回規則正しい食事を摂ったほうが、ダイエット成功への道は近いということです。でも、朝はどうしても食べる気がしない、という人もいると思います。そこでおすすめなのが、手軽に食べられて、栄養満点のバナナクッキーです。
バナナに含まれる糖分は、エネルギーとして効率良く使われます。中でも、ショ糖は、デンプンより早く吸収されるため、エネルギーをすばやく摂りたい朝食にはぴったりです。
また、バナナには、ダイエットに効果的な成分が豊富に含まれています。さらに、バナナクッキーは、噛みごたえがあるので、満足感が十分に得られます。朝食の代わりに食べるなら、バナナクッキー6枚と、牛乳や野菜ジュース1杯が適量です。
「ココアクッキーダイエット」の効果
「ココア」は、健康食材として知られています。ココアに含まれる成分で注目したいのが、「カカオ・ポリフェノール」です。ココアに含まれるポリフェノールは、赤ワインよりも多量です。カカオ・ポリフェノールは、強い抗酸化作用があり、花粉症やリウマチ、ガンを予防するのに効果的です。また、肌の老化を予防し、美白を保つなど、美容面においても効果があります。
また、カカオ・ポリフェノールは、ダイエットの効果を期待できることもわかっています。ポリフェノールには、体内にたまりやすい、余分な脂肪を作り出さないようにする働きがあります。
そのほかに、注目したい有効成分は「食物繊維」です。食物繊維は、便秘を改善させる効果のほかに、コレステロールを低下させる作用があります。また、食物繊維は、お腹の中で膨れるという性質をもっています。さらに、ミネラルが豊富に含まれているので、貧血や冷え症で悩まされている人にも効果的です。
ココアのもつ独特の香りも、ダイエット効果に役立っています。たいていのダイエットクッキーは、できるだけ砂糖などを控えているため、甘さが足りないかもしれません。ココアクッキーの場合は、ココアの香りが、甘味をカバーしてくれるので、満足感を感じられます。また、ココアの香りは、お腹がすくことで生じるストレスを和らげる作用もあります。
ココアクッキーダイエットは、食欲を満たしつつ、ストレスを解消させることができるのです。お菓子を我慢できずに、太ってしまった人に、おすすめのダイエット法ですね。
クッキーダイエットの方法
クッキーダイエットの基本的な方法を紹介します。
まず、すぐにやせたい人は、1日3食のうち、朝食か昼食を、クッキー5枚に置き換えます。
摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまっては、当然、体重は増える一方です。夕食を置き換えるのは、難しいと思うので、まずは、朝食か昼食を普段の食事メニューから、クッキーに置き換えてみてください。意外と、朝食や昼食が、カロリーオーバーとなっていることが多いです。クッキーは腹もちがとても良いので、それほど辛くないと思います。どうしても辛い人は、初めは、ご飯やパンの代わりにクッキーを食べて、おかずを控えめに食べるようにしてください。
過食や夜食をやめたい人にも、クッキーダイエットはおすすめです。この場合は、クッキーをおやつや夜食として、3枚程度食べるようにしてください。
就寝前にドカ食いすれば必ず太る、ということをわかっていても、我慢することができずに、お菓子を食べてしまう人は、夜食の代わりにクッキー3枚程度を食べるようにしてください。同じお菓子と言っても、カロリーが格段に違いますし、クッキーは腹持ちがとても良いです。
一方、夕食を食べ過ぎてしまう人は、クッキーをおやつに3枚程度食べるようにしてください。満腹感があるので、夕食を自然と減らすことができるようになります。
また、より効果的にやせる方法は、クッキーを、水や牛乳などのたっぷりの水分と一緒に、よく噛んで食べることです。
クッキーダイエットのメリット
クッキーダイエットは、食事の代わりになることもメリットの1つです。
食事の回数を減らしてまとめて食べると、糖分が分解しきれずに、どんどんインスリンが脂肪としてたまっていってしまいます。食事は、1日3食しっかり摂る必要があるのです。しかし、忙しくてなかなか朝食が摂れない人もいると思います。そのような人におすすめなのは、野菜ジュースなどと一緒に、低カロリーなクッキーを摂れば、それだけで十分朝食になります。時間がない人でも、通勤電車や勤務先でさっと食べたり、いつも携帯して、さまざまな場面で食べたりできるのでとても便利です。
リバウンドの原因は、ほとんどがストレスによるものです。ダイエットを成功させる秘訣は、いかに空腹によるストレスをためないかです。クッキーは、ダイエット中、空腹に耐えられない時に食べる食材としてもおすすめです。クッキーは、豊富な素材と一緒に、繊維を摂ることができますし、意外と低カロリーです。より効果を高めるには、てんさい糖や黒砂糖といった、アミノ酸やミネラルを多く含んだ砂糖を使って、クッキーを手作りすると良いでしょう。
さらに、クッキーダイエットは、よく噛んで食べることで、ストレス解消に効果的です。また、噛むことによって、だ液の分泌を促進させ、消化を助けます。また、噛むことにより、満腹中枢を刺激して、食べ過ぎを防いでくれたり、エネルギーの消費量を増やしたりする効果もあります。このように、噛むことは、ダイエットにとって非常に大切なことなのです。よく噛んで、やせやすい体質を目指してください。
失敗しない「クッキーダイエット」
ダイエットに失敗してしまう、もっとも大きな理由は2つあります。1つは、極端な食事制限により、栄養バランスを崩してしまうことです。もう1つは、おなかがすくことで、ストレスをためてしまうことです。そんな悩みを解決してくれるのが、「クッキーダイエット」です。
「ダイエット」と言うと、まず食事制限を考えると思います。しかし、食べ物を制限するだけの方法では、体は、その状態に対して、エネルギーをなるべく使わないようにして、節約しようとします。さらに、食事制限をすると、栄養バランスが偏って、体を調整する能力も低下してしまうことがあります。そして、摂取したエネルギーをうまく燃焼させることもできず、体内にたまった不要物を排出できなくなり、“ため込み体質”となってしまうのです。
それでは、ため込み体質から脱け出すには、どうしたら良いのでしょう。体の毒素を排出させる機能を復活させる作用のある栄養素として、まず「食物繊維」があげられます。食物繊維は、体内で消化・吸収されない成分です。また、それと同時に、コレステロールなどを包み込み、体外に排出する働きがあります。そのため、毒素を直接排出するのに役立つのです。
そして、毒素を排出させるのに作用のある食品が、「クッキー」です。クッキーは、さまざまな種類があり、素材の選び方などによって、カロリーを制限でき、食物繊維をはじめ、不足しがちなミネラルなどを補うこともできます。これが、クッキーダイエットの最大のメリットなのです。