職業別の有効求人倍率
就職難がここ数年盛んに叫ばれており、有効求人倍率が最低値を更新し続けているそうです。全ての人が職を見つけることができずにいるように思えますが、事実なのでしょうか。数字のトリックというものが実はここには存在しています。1を割り込んでいる職種ばかりではないことが、職業別に有効求人倍率を見ると分かるのです。実は仕事を探す条件によって、ぜんぜん仕事の難しさは違っているものなのです。有効求人倍率を職業別に見た場合、常に高い数字を示している職業が、全体が1を切っている時でもあることが理解できます。介護などの福祉関係の仕事、IT関係の技術職などは有効求人倍率が高い数字を維持しており、加えて保安職は特に高いといいます。一方で事務職や管理職の有効求人倍率は全体平均以上に低い数字となっています。希望する職種によって、実質的な倍率には違いがあるということです。地方によって有効求人倍率は傾向が違うことがありますが、大体職業による数字の差の傾向は同程度のものだといいます。希望する人が多い事務職なのですが、実際の事務職の求人は少なく、逆の状況が起きているのが、介護や保安関係なのです。就職の難しさを一層助長しているのは、有効求人倍率から読み取れる、労働市場における需要と供給のミスマッチが原因とも考えられます。