色の白いは七難隠す
日本人は、肌の色が白いことに対しての強い憧れを、昔から抱いていたのだと思います。
「色(いろ)の白いは七難(しちなん)隠す」という、「色白の女性は、少しくらいの欠点は色の白さに隠されて美しくみえる」という意味の言葉も、昔からよく使われていますね。
最近では、肌の色を白くするための美白化粧品が売れ行きを伸ばしています。
以前は、日焼け止めや美白化粧品は、夏になると売り上げを伸ばす季節商品でありましたが、ここ数年は、通年商品として一年中店頭に並ぶようになり、また、その売り上げも年々伸びてきているようです。
今では、キッズ用の美白化粧品さえ売られています。
世界的に見ても、美白化粧品の売り上げは、日本がトップクラスに入っているそうです。
ある化粧品メーカーの行った調査では、日本人女性の素肌は、1990年代に比べて10%ほど白くなっていることが分かりました。
なかでも、30歳代は約20%も白さを増しているそうです。
1980年代には、健康的な印象を与える小麦色の肌が流行しましたが、その後、「日焼けは身体に悪影響を及ぼす」ことが解明されたことも影響し、2000年以降は美白意識が顕著になってきました。
以前は中年以降の女性によく使われた日よけアイテムである日傘が、今では若い女性にも広まってきているように、若いころからの日焼け対策が徹底されてきていることも影響しているようです。
日本人女性全体の肌の色が白くなりつつあることで、日本人女性の美しさには、ますます磨きがかかっていくのでしょうか。