健康食品とサプリメント
毎日の食事に加えて健康食品やサプリメントを摂取して、欠乏気味な栄養を補充しているという方は少なくありません。サプリメントや健康食品の活用によって病気になりにくい体を作ることを予防医学といいます。1975年に健康食品やサプリメントはアメリカの病院で医者が患者の治療の一環で使用する目的で製造されました。当時のアメリカでは医療費の増大が深刻な事態になっており、医療改革の必要に迫られていたため、フォード大統領はアメリカ上院の栄養問題特別委員会という調査機関を設置しました。病気にかかりにくい体質作りにサプリメントや健康食品を活用するという考え方は、予防医学の概念の発達と共に広まってきています。この時、3,000人を越える学者や医師からの意見を聞き、数千万ドルの国費を使って世界規模での調査研究が行われました。過去の医療報告、栄養学的分析、臨床データを基にしたレポートは5000ページに及んだとされています。報告書に書かれていたことは、医薬品では治せないほど、アメリカの食事内容には問題があるというものです。報告書がきっかけとなって、食事以外で栄養分が補える栄養補助食品としてのサプリメントや、健康食品が注目される事となったのです。そして栄養補助食品健康教育法案が1994年に作られたことによりサプリメントが定義され、ラベル表示や成分表示ができるようになりました。日本では国民健康保険が全国的に整備されていますがアメリカではそうではなく、そのこともサプリメントが広がる要因になったようです。病気になる前に健康食品やサプリメントの摂取などで病気を予防する予防医学の意識の高さは、アメリカ国民の医療費負が非常に大きいことと関係しているといえます。